PARD TD32
2024年3月にドイツのIWA Outdoor Classicsを訪問した際、数多くの新型光学機器に触れる機会がございました。ナイトビジョン、サーマル、レンジファインダーなどのオプトエレクトロニクス製品です。デジタルスコープの製品市場では10年以上も昔から、さまざまな外観を持った原型は狩猟市場にも流通していました。
当時の製品は、見た目はスコープでも接眼部を除くと四角い形をした小さな液晶が内蔵され、ただ、それらデバイスには決して光学機器としての心地よさは感じられず、新たな可能性の芽は体感できたものの未完成な印象で終わった製品と記憶しています。
そして2024年。狩猟向け光学機器市場において、私が過去に体感した製品分野の現在地点は大きく変化しています。私自身もその進化のペースに驚くと同時に、光学機器メーカーを含め、マウントメーカーもキャッチアップしておくべきは、狩猟向けデジタルスコープの領域かもしれないと強く感じています。
PARD TD32 デジタルスコープ。このスコープは所謂全部入りです。レンジファインダーも内蔵されています。みなさまが頭に思い浮かぶ機能。民生用としては全て盛り込まれているオプトエレクトロニクス製品です。
【気になる見え】
上図はTD32に内蔵されている液晶画面です。レチクル中心に捉えている標的までの距離は50m。この映像はTD32に搭載されているカメラが映した画像が円形のサークル液晶に映し出されている図です。
倍率はデジタルズーム6.5倍。驚きの見え。もちろん、純光学機器(*レンズ又はプリズムを利用した光学機器)のそれとは別として理解することは必要ですが、ついにここまできたか。という製品です。
【マルチな機能】
グローバル版のPARD TD32は無線対応していますが、佐賀県伊万里市に本社を構える(株)あくあぐりーん様お取扱いの日本仕様については、Wifi及び無線モジュールが本体から取り除かれているため無線による通信機能は全く使用できません。
【詳細は別の機会に】
このPARD TD32、ゼロインのセッティングも面白いです。たいへん理に叶ったゼロイン方法です。純光学機器スコープでも実際にチャレンジしているメーカーはありますが、ゼロイン設定完了までのプロセスが圧倒的に速いです。
しかも、プロファイルを最大5つまで呼び出しが可能。マルチレチクル、マルチカラー、エトセトラエトセトラ。このプロファイルとは、幾つかの異なる距離によるゼロイン設定です。任意で設定するゼロイン地点をランダムに5つ。例えば50m、100m、150m、200m、400mといったマルチゼロの一発呼出し。
有名なスコープメーカーで、物理的なギミックを仕込んだ同様の機能を搭載した製品がありますが、超高性能カメラを搭載したスコープの未来はすぐそこにまで来ています。
もうすこし行きたいですが、今日はここまでです♪